A4対応のシンプルなブリーフケースAA112
text :納富 廉邦
持ち歩いている時に、会う人びとに「いい革だね」と言われるのが、トライオンのビジネスバッグ「Aシリーズ」のブリーフケースです。
 
私は仕事柄、様々なカバンを日常的に持ち歩いて、その使い勝手や使い心地をチェックしています。それは、仕事でもあるのですが、元々、好きなので、カバンを持って外出すると、自動的にそのカバンの良いところ、面白いところを勝手に感じてしまうわけで、半分以上は楽しみだったりします。そうして、持ち歩いている時に、会う人びとに「いい革だね」と言われるのが、トライオンのビジネスバッグのシリーズ「Aシリーズ」のブリーフケースです。

これがもう、不思議なくらい、必ず言われるのです。その度に、私は「この革は、野球のグローブ、それもメジャーリーグで使われている高級グローブに使われている革なんですよ」とか説明するのですが、多くの人が「良い革だな」と思う理由は、多分、グローブの革だからというだけではないように思えます。実際、私自身も、Aシリーズのブリーフケースを見ると、しみじみ良い革だなあと思うことがあります。その大きな理由は、ほぼ1枚革で作られた、シンプルな片側が見せる表情なのでしょう。

あんな風に広い面積の、しっとりと柔らかくて、でも張りもある風合いの良い革というのは、身近にありそうで近くで見る機会は中々ありません。そして、グローブレザーならではの滑らかな表情は、革カバンらしさと同時に、使いやすそうな、日常の中でいつも隣にある道具としての優しさを感じさせてくれます。そういった事は、見る人にも伝わるもので、「あ、いい革だな」と言いたくなるのだと思うのです。

トライオンのAシリーズは、その革の良さと、最もハードに使う革製品の一つである野球用グローブを作り続けてきた技術力に支えられているため、シンプルなデザインが活きています。この余計な装飾もなければ、表面的に目立つ機能もない、ミニマムなデザインが、カッコいいと思えるのは、その存在そのものが機能的に見えるからだと思うのです。

例えば、私が愛用しているA4薄マチの横型ブリーフケースの「AA112」は、もう、本当に「革のカバン」としか言いようがない、無駄が無さ過ぎて、スマート過ぎて、スタイリッシュと呼ぶのも、そのシンプルなルックスに対して相応しくないと思ってしまうほどです。わざわざ、外ポケットのファスナーを隠してまで、シンプルを強調するデザインは、やり過ぎとも思えるほど。でも、このルックスが、不思議と堅苦しくなくて、ビジネスの現場はもちろんのこと、ちょっと近くのカフェで仕事をしようとか、散歩に出ようとかいう時にも似合うのです。

私個人もそうですが、社会全体的に、このところ、カバンに入れる荷物は、極端に多いか、極端に少ないかの二極化が進んでいるような気がします。そこで、私は普段使いのカバンに関しては、ノートとタブレット、筆記具、メモ帳、イヤフォン、モバイルバッテリーとモバイルwifi、折り畳み傘が入る最小限の大きさが良いと考えています。それらを入れて、もう少し、雑誌やファイルを入れる余裕があって、しかも、荷物を入れた状態でもスッキリと見える「AA112」は、私の普段使いの用途に最適なのです。

A4ファイルが入るのに、とてもそうは見えないコンパクトさがいいのです。。また、マチはほとんど無いように見えるのですが、実はしっかりと5cmほどのマチがあるので、水筒や折り畳み傘も入れられるのです。それと、意外に大きなペンホルダーが付いていて、万年筆などの太い軸の筆記具を入れて置けるのも気に入っています。ポケットにマチがあるのも、メモ帳やモバイルバッテリーといった、厚みがあるものを嵩張らせず収納できます。あまり細かく「ここにはコレ、ここにはコレ」と決められているようなカバンが好きでは無いので、この「AA112」のような、ザックリと小分けできる感じが、実際の使い勝手が良いのです。
 
トライオンの「Aシリーズ」と言えば、両面にあるあおりポケットですが、そのコンパクトなサイズを優先しているせいか、「AA112」は片面にファスナーポケットが用意されています。この、シンプルなルックスは守りながらも、外部ポケットを用意するトライオンの姿勢も、私が「A112」を愛用している理由の一つなのです。私は、一時的にカバンに入れて、またすぐ出したいものというのが結構あるので、モノの出し入れが素早く行える外部ポケットが必須なのです。バタバタしている最中に受け取ってしまった領収書、メモ帳とペン、充電中のスマートフォンなどなどを、ちょっとポケットに入れて、また出してといった使い方が最も簡単に出来るのがトライオンのAシリーズ。もう、ほとんどそのために、Aシリーズを愛用していると言ってもよいくらいです。
細かいことですが、革で作られた丸手の把手の握り心地が私の手にとてもしっくりくるのも、愛用している理由かも知れません。私は歩行中、両手を空けたくて、よく把手に手首を通すのですが、ちょっとだけ余裕を持って長めになっている把手は腕への負担がほとんどなく、するりと手首が通るのです。カバン選びのポイントは色々あるとは思うのですが、この「AA112」を使っていると、こういう、肌に触れる部分の相性で、無意識に、その日に持って行くカバンを選んでいるのかもしれないと思うことがあります。
 

納富 廉邦 プロフィール

フリーライター。中でも、グッズの使いこなしや新しい視点でのモノの遊び方などを得意としています。「日経トレンディネット」「夕刊フジ」といった媒体に、オススメの小道具紹介記事を書いたり、「MONOマガジン」「MONOMAX」などのグッズ雑誌で、文具やカバン、革小物などの選び方を指南したり、講演、ラジオやテレビでもモノの見方をお話ししています。
 
 
A4対応のシンプルなブリーフケースAA112 [text : 納富廉邦]
野球グラブの革で作られたパッチワークトートPO250 [text : 森井ユカ]
ビジネスバッグとしても使い勝手のいい個性派トートPB320/PB321 [text : 企画開発部 多留資哉]
Copyright (c) 2016 TRION CORPORATION All rights reserved.